遺留分(いりゅうぶん)

◯遺留分(いりゅうぶん)とは、被相続人の兄弟姉妹以外の相続人に対して留保された相続財産の割合をいう。
被相続人の兄弟姉妹以外の相続人には相続開始とともに相続財産の一定割合を取得しうるという権利(遺留分権)が認められる(1028条)。
また、子の代襲相続人にも遺留分権は認められる(1044条・887条2項・887条3項・901条)。
遺留分権を有するこれらの者を遺留分権利者という。

 

◯遺留分減殺請求権(いりゅうぶんげんさいせいきゅうけん)

遺留分を侵害された相続人が、その部分に関しては遺言書の内容が無効であると
異議申し立てをすること。(その権利)

遺留分を侵害している他の相続人、受遺者(遺言で贈与を受けた人)、
受贈者(生前に贈与を受けた人)に対して遺留分の不足分を請求します。

 

◯時効について
遺留分減殺請求の消滅時効は、遺留分侵害の事実を知った時から1年。
事実を知らなくても、10年で消滅時効となります。

遺留分減殺請求がなければ、遺留分侵害の遺言も無効とはなりません。